こ・い・ば・な…(旅先編)
11月13日
前回は中坊時代の甘酸っぱい話を書きました。
中学の恋の存在があまりにも大きかったのか、高校の時は、クラスや同学年の女子には目もくれず、アニメとメタル街道を驀進するという、
素晴らしい(笑)10代を過ごしました。
いえ、彼女は欲しかったですがHITする子がいなかったというか見てなかったんでしょう。
と、昔を思い出したら1人だけ心が傾いた子がいたのでした。1年の時に同じクラスだった子。
すごく不思議というか、無口で人見知りの激しい子。
自己紹介で恥ずかしそうに「高校ではたくさん友達を作りたいです」って言ってたっけ。
でもなぜか「薬」が好きというサブカルの素養を持ってた、ある意味個性的。
勉強がすごくできたので、本当に大学の薬学部に入っちゃったという。
そんな彼女、男子は誰も見てないだろうと思ったらさにあらず。静かな人気があったんですよ。
そんな長ったらしい前置きがあって、本編が始まります。
歳はまだ21くらいの時。まだそんな歳ですから、旅先で知り合うのはお兄さん、お姉さん。
この頃、20代前半に出会った人に影響を受けました。
当時メジャーになりかけてた美瑛の丘を見に行きました。
多分、今もそうだと思うけど、独特のなだらかな丘の景色は男よりも女の子に人気のあるスポットだったんです。
前回行った時、時間がなくて満足に周れなかったので、宿に連泊して主に有名なスポットをレンタサイクルで回りました。
宿のレンタサイクルは安いですから。
同じようにチャリを借りた同じ宿の一人旅の女の子が、同じところをまわるというので2人で行きましょうかと。
女の子の方から声をかけられるなんて、何年か前の大沼公園以来。
同じ宿でミーティングの時に顔を見てたからでしょう。
基本一人、普段男としか付き合いのない私はそれだけで舞い上がってしまうくらいでした。
やっぱ1人で回るより何倍も楽しいし、写真の撮りっこをしたり2人じゃないとできないことができて思った以上に楽しい時間を過ごすことができました。
何時間も一緒にいたのでお互い打ち解けて、雑談もかわしながら。
「旅先の異性は数倍マシにステキに見える」と免疫の少なさで気持ちが傾いてしまうんですね。
休憩の時話したら、社会人の彼女は私よりだいぶ年上。
神奈川住みだったかな。連泊する私と違い、自転車を返したら次の場所に移動すると。
YHや旅の同人誌にある夫婦の「出会いのきっかけは旅先」に憧れてました。なので、これはチャンスだと思いましたが、当時はLINEはおろかスマホもなく、連絡先を聞くとなるといきなり住所か直電です。
今よりハードルが高いってもんじゃありませんよ。
もっとも同じ宿のツアーや一緒に周って打ち解ければ、お互いアドレスを交換するのはよくあることでしたが。
雑誌には今や伝説の個人情報大公開の「文通コーナー」があった、おおらかな時代でしたから。
なんせ向こうから見れば学生の弟のようなものでしょう。直電を聞くなんて無理無理。
勇気を出して誘ったのは「時間が許せば、もう少し話をしたいから駅の方でお茶しながら休みません?」
よ、弱すぎ。
でも「それもいいですね」と快諾してくれ、駅で見送りもしました。
1日だけのデート気分。ワンナイトラブならぬ、ワンデーラブでした。
「旅先の恋」っぽいのはこれくらいでしょうか。
その後も何人の子とアドレス交換はする機会はありました。
でもグループなので家に帰ってから誰が誰だかわからなくなってるんですよ。
しかし、こういうトキメキ体験をもう一度味わいたいと思いますね。