びんぼういけりんのゆるい生活

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仕事は楽しいけど会社は嫌いだった

8月30日

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前回は本流と離れたかなと思いましたが、私、病んだのいつかわからないんですよ。
反抗期と区別つかないし。それにしてはラディカルすぎたから。


どこを基準するか考えた結果、フリーの仕事を始めた頃からにした方がわかりタス院ではと。
会社で雑誌1冊任されるようになりましたね。(とは行っても完全に一人。編集長兼バイトって感じ)

いきなりやらされたのが敗戦処理ですよ。
前任者が自分の好みや人脈上、方向性がめちゃくちゃだった雑誌の方向性をはっきりさせること。

必要な作家は今みたいにどうしたら見つけられるなんて教えてくれません。
仕事すべてが「見て覚えろ。方法は自分で考えろ。それが君のスキルになる」といったわけのわからない、

今の子には到底理解できない精神論。
それが当たり前にまかり通ってたんですよ。


会社の他の本とは、違うスタイルの本だったので周りに聞くこともできず、前任者は離れたらメインにやってた本に力を入れてるので、自分で考えれば。

仕方ないから、同ジャンルの本を買いあさって研究し、この人が入ればよくなる。って人をピックアップして、編集としては一番恥ずかしい行為と言われてた、ほしい作家とアポイントを取る方法を直接向こうの担当編集にきくという方法を。

雑誌にとってそこで描いてる作家さんは財産なので、簡単にいえばその財産を貸してもらうと同じこと。
即、怒って断った雑誌もありますが、「本人に聞いてから」という優しいところもありました。


戦力の投入を行えば、当然余剰作家ができてます。
中でも、クライアントのお偉いさんが嫌ってるにもかかわらず、そのまま引き継ぎさせられた作家さんが半分くらいいました。

そのひとに「戦力外通告」をしなければなりませんでした。
戦力外通告」をするってことは、その人にうちの仕事を辞してもらうこと=収入が減る・なくなること。

すごくフレンドリーで仲がよかったけど、クライアントが嫌ってた作家さんにした時は心が痛みました。
同時に、納得させられるだけの理由がないので、恨みを買い絶交状態になりました。


後から教わりましたが、ベテランで企画力、ハッタリ力のある編集なら、休刊にして全員一度解雇。同じ本を必要な作家だけで立ち上げなおす技がありましたが、そこまでスキルがありませんでした。


戦力外にした作家さんの中に女の子らしい、セリフ一つ一つが心に刺さるいいものを描く子がいました。
その作家さんは前任者の本と2本描いてましたが、前任者に取られた格好になりました。


しかし、その先輩はその子の長所を伸ばすことができませんでした。
他誌(より大手)に声をかけられてステップアップするうち大化けしました。


目指す形を作りながら毎月のローテーションをこなしていきますが、私の本がゴミ捨て場扱いされてた面がありました。
他の雑誌で使えない、政治的に載せなきゃならない、そういう作品をレギュラーの人に謝ってページを割かなければならない悔しさ。


完全なものが作りたいのに、そういう会社、会社の力関係に邪魔をされ「仕事は楽しいけど、会社は嫌い」となっていきました。


会社の中じゃやれることもできない、できるのにやろうとしない。
私は、外部の人材を求めるように人にできるだけ会うようにしました。

これは、人間嫌いの私にとっては「すべてにおいて演じる」ことになるのです。